世田谷無残。
三社参りしようとしましたが日像鏡と日矛鏡のある神社は大変混雑していたし雨が降ってきたので今回はやめました。前を車で通りすぎるときに心の中でお参りさせて頂きました。
電車は走ります、初春の日差しの中力強く、レールの上を。僕も走ります。そして馬鹿は自動車で。電車には間に合わなかったけれども。電車は自動車に追いついたりして。
夢にまで見た老人の狂乱の踊りを見た夢老人の耳元で大声で囁く老人への労わりの言葉は果たして老人への甚振りの言葉なのかそれでは狂乱の踊りを踊り続ける赤い赤い血のように赤いギヤマンの靴を履いて踊り続ける死ぬまで貴方も僕も。
湯葉の揺れる波のように揺れる流れ目を閉じて左手人差指爪の間からするすると滑りこむ銀色に光る蛇朱い舌チロチロと其の目は真直ぐに僕を見据えて捕らえて離さず聞こえない降りをしても耳に劈くほど響く蛇の囁き蛇蝎の如く呪いの言葉鼓膜を突き破ることも無く直接脳髄に響き渡る「駄目無駄駄目無駄駄目無駄駄目無駄」入りこんだ銀色は僕の心臓に向かう一直線に尺骨と橈骨の間を素早く伝い僕の心臓に向かう一直線に壁を突き破り僕の脈拍は乱れに乱れ破れた穴から体内に血液は流血し手足は急速に冷たくなり意識は朦朧とし視界は暗くなり意識は虚ろに五感は鈍り僕は果たして僕はただ体の中で暴れている銀色が暴れているばかりで
見るも無残な髭の跡はらわたが煮え繰り返るほどの不快感がニセモノのトレーナーにせものの靴折れても折れても折れてもなんだよもう君の気持ちの悪い三白眼なんか見たくは無いのですからやめて欲しいと何度言えばわかるのですかわからなくってもいいですし本当はそんな事言った覚えも無いし。
年末に、2ちゃんねるで取り上げられたみたいなのですがアクセス解析していないので『どことは言わないけどまだ2chに書かれるとアクセス数が上がると信じて疑わない奴がいるらしい。』というのが正しいのかどうなのかどうなのかサッパリわかりませんが『つまんねーサイトなんてこのスレ見りゃわざわざトバなくたって分かるようになるっつーの。何年前の常識だよそりゃ。』というのは人の好みは千差万別蓼食う蟲も好き好き大好き愛してるって言わなきゃ殺すのかもしれませんからそれはどうかなと思いますがそれすら人それぞれの意見ですから千差万別存在するものは仕方がないし全く仰る通りですし大体僕なんか中身が取り上げられたのではなくてリンクがどうこう取り上げて頂いただけなので全く関係ないのですがそういう意味でも『そんなこと気にする前に中身をどうにかした方がいいってな。』ってのももっともですがそれはまあ言いまわしだけの問題で『ってな。』ってなんか格好悪いですがそれは全く個人の趣味の範疇で申し訳ないですがそういう事に関して偶然ですがしょっちゅう見ていたので偶々残念な事に知りました。処がどうも取り上げられたのは喜ばしいのか嘆かわしいのか神をも恐れぬ天に届けば呪詛の限りを尽くしたようなこの1発言だけで三々五々か閑散とした雪降る冬の砂煌く遠浅の海岸に低く吠える犬一匹の如くこの発言に付いて誰も彼もなかったかのように反応してくれていませんがそれは全くどうでもいいことですが糞蛆虫のような僕の自意識過剰な感想なのか気になって仕方がないみたいな5行を肥える程度の文章を見たら『長すぎる』とか『要約しろ』とか全く読解力も根気も集中力も欠いた低脳厨房発言やら自分の短くわかりやすく文章を纏める事さえ出来ない糞のような文章力を棚に上げて偉そうに『よく読め』とか『馬鹿』とか他人に対する敬意という言葉馬鹿丸だしの『うざい』とかまあそうこうしているうちに固定ハンドルが目立ってきたらタタキやらアオリやらでそれからコピペでアスキーアートでがたがたとどんどん下火になっていってしまうのでしょうが本当に学校が長期休暇になると低脳が増えて困るだなんて全く酷い悪態をつく人々でごった返す街の喧騒の中何処に忘れてきたのか桜木町かいるはずもないのにうろうろつらつらとストーカー紛いの軽犯罪とはとても謂えないような精神的には既に殺人に値するような筋弛緩剤をゆっくりとそのピンク色の亀裂に注入するような事件が頻発するなどといった事態がいずれ何処かで巻き起こるはずもなく桜木町で見かけたような気になっているあのこがココを通ったのか臭いすら感じる事が出来ないほど擦りきれた鼻の粘膜そしてポケットにはいつもの銀のマイストローと謂えども気になるのはこの発言した人が僕のサイトからリンクされていないことを『糞、さようなら』とある種嘆きともとれるような発言をされている様なのですが残念な事にこの方が誰なのかこの方のサイトが何処なのかとか或いはこの方が僕のサイトにリンクしてくださっているのかどうなのかさっぱりわかりませんし僕のリンクは誰かのリンクから偶然辿りついたところでたまたま見たところとか僕のサイトにリンクしてくれているのをサーチエンジンとかで調べたりとか或いは適当なキーワードで検索した結果どこかに辿りついたりだからなので僕のサイトからリンクされていないからといって何も嘆く事はないと思いますしどうもこの方は1日100アクセスもあるようで僕がカウンタやらアクセス解析みたいなのをつけていた頃に僕のサイトが100アクセスもあったためしはなく精々30アクセス程度なので僕のサイトからリンクされていないからといって「糞。さようなら」なんて思う必要もないのに一体どうした事なのでしょうか。だからといって僕が取り立ててどうにかこうにかしようという思いもないですし2ちゃんねるで発言するつもりも皆無ですしどうでもよいことなのでなんかまあさあ兎に角寒いこの雪の降る夜は葛湯でも飲みましょうか其れとも鼻の調子が悪くなる前に甜茶でも飲みましょうかそして風呂に入って温まってから寝ましょうかなんてことでお茶を濁したり溢したりしながらニュース見たり地震起きたり雪崩起きたりスリップで事故したりするのは毎年の事なのにどうして橋の上での走行に注意しないのか免許取り消しというかこんなに頻発するのは免許発行制度に問題があるとしか言いようがないというのは明らかに言い過ぎなのは何の根拠もないからですし前提と根拠と結論に明確な因果関係が認められませんなどと馬鹿が死ねとか言うな悪態つく奴は死ねとか悪態つくなもっと愛とか言うなうるさいあー煩い寒い痛い耳とか痛い寒くて耳に牛の胃液を注入するな筋弛緩剤も注入するな点滴に牛の胃液を混入するなとか否定するな命令するなとか言うなとか聞き流さないで人の話はよく聞いて欲しいとか此の世にむせ返るほど溢れかえる窒息しそうな自分勝手な欲望だらけで目が眩みそうになりますので早く晴れて欲しい。青空が大好きです。
webやぎの目のアレな名前にある山田幸子というなまえですが確かドカベン山田太郎の妹の名前がそうだったような気がします。確かに不幸そうです。本人が妙に明るいところも不幸を加速させています。
処で封印されていた『菊地』はどうなったのでしょうか。ビデオ化の予定はないということですが確かにあの映像はテレビよりもスクリーンのほうがいいとおもいますがまた上映して欲しいと僕は個人的に思いますがイワモトケンチ様御本人がそれを望まないのであればそれも仕方が無いのかと思います、僕は。しかし。
若いやまびこ僕は面白かったのにというか懐かしかったですけれどもあの抑揚は文章ではなかなか難しいのかしらとか。
犬がニタニタと僕の顔を見て笑うので僕はその鼻面めがけて蹴りこんでやろうとしたら其の前に僕の脹脛に噛みついてきた犬は噛み付きながらもニタニタと僕の顔を見て笑うので僕もニタニタと犬の顔を見て笑ってやった血を垂れ流しながら。
無理して笑うな笑うなら死ねばいいのに気色悪いがでも笑う事で心が癒されて救われるというのなら本当に救われるのならば僕は道化師になろうそして僕は空中ブランコをして綱渡りをして落下するよ命綱が無くて僕の目の前はどんどん暗くなる耳には皆の笑い声せせら笑いが僕の耳の奥に太い太い栓をして僕と世界を繋ぐものは何も無くなるんだ。
空は気が遠くなるほど蒼く僕は空中ブランコよりもずっとずっと高い高い空に吸い込まれて僕は眠くなるような夜を過ごしながら泣きながら僕は何時も時計を気にしていたのに僕の腕には腕時計は無くてこれからもずっと腕時計は無いので。
窓の外は風の音が何かに何かが当る音、カンカン、カンカンと。寒い。窓をあけて見てみると物干し竿に洗濯バサミが当る音。
チクロ臭い僕らの土曜の夜はヘタレでキメていても仕方が無いので猛々しく屹立した銀色の僕自身は君のバースデイだから虹のような君の誕生日には銀の花を君にプレゼントするよと夢見がちな虹色の君の枕元に銀の花束を置いておくよ朝目覚めた君は枕元の朝日できらきらと輝く銀の花束を見て果たしてどんな素敵な笑顔を正直ほとんど感心できるものがないんですが愛情が非常にセンス良くまとまっていてってタイトルだけで「勝ち確定!」でしょうって貴様一体何様のつもりか気色の悪いオタク臭いしかも最近のミステリーだかホラーだかみたいなどうも全く個人的な意見ですが下らなさそうなもん好きそうで益々気色の悪いこの僕の腐った眼球に映し出してくれるだろうか僕の両の目は君の美しさを直視しすぎたせいで既にもう殆ど何も見えやしない黒目も既に白く白く白濁した精液の様に濁りくすんでいるのだから君の笑顔なんてはなから見えない事は当然こんな馬鹿な僕だって判っていたのだけれども君の目の奥に光っているような気がするその輝きであと矢鱈とひらがなを多用したりとかコペルニクス的転回とか略してコペ転とか今何世紀と思っているのか恥ずかしげもなくいやしかし一体それ以後どれくらいの変遷があったのか見識不足というか趣味の悪い全共闘世代的うあ吐き気するぐらい気色悪い饐えた臭いがすぐそこまで臭ってきそうな言語感覚の馬鹿丸出しの僕には花の色は銀色に見えるんだけれど本当は何も見えないし花が存在する事すらわからないしここが部屋なのか今が夜なのか朝なのか寝室は何処なのか君の枕元が何処なのか君は果たして其処に存在しているのかわからない事だらけ僕はココに存在しているのか君は僕は時間は疑問は疑いは真実は何処にでもあるなんて寝ぼけているとしか言えないし寝ぼけているかどうかなんて或いは寝ている事といまこうやっていることとの違いが一体何なのか僕はココにいるような気がしている君は僕の事に僕の存在に気づいているのか何の疑いも持たずにいるという事が僕には信じられないのだからこんな僕にとって都合の悪い現実はこの矮小な僕が疑う事によって否定する事で僕は少しだけ安心して眠る事が出来るし僕が起きたらきっと僕の枕元には君がこっそりと僕が寝ている間に右翼のトラックが五月蝿いなぁとかいうけれども朝から駅前で甲高い耳障りな金切り声を上げている共産党の低脳も気色悪いし第一あんなトラックに乗ってスピーカーから大音量の音の公害をこの神の国瑞穂の国に垂れ流しているのはエセ右翼という単なる暴力団崩れの強請り集りの守銭奴なんですがとか散々僕の耳元で悪態ついて周囲の視線を集めておいて「ちょっとトイレ」とか僕を駅前の人通りの多い噴水前に独り置いておいたまま二度と戻ってこずにそのまま黙って家へ帰ってしまった竹中君のような銀の花束が朝の太陽の薄紫の光を受けてきっときらきらと輝いている事だろう、僕の目には何も映らないけれどジブン会議とか言うのは非常にセンスがなくて気色悪いと思うばかりではなく公言してしまうのは偏見以外の何物でもなくそんな勝手はいけない自分勝手過ぎるし勿論それを助長し企業に不当な利益を供与することと結果的になるので買ってはいけないしやってはいけないしもうそんなどうでもいいことに拘って生きていくなんて僕にはとってもやっていけないとか僕は本当にいちいち煩い構成とかキャラがどうこうとかどうでもいいので兎に角糞煩いことをうじうじいうことが其の人たちにはとても面白い事なのだろうけれども僕にとってはちっとも面白くも何とも無いと僕自身もどうでもいいことに糞煩いことをうじうじといちいちねちねちと未発達の桜色の裂け目を舐めまわしいじましくぶつくさとひらがなばっかりでだらだらとたれながすくそのようにああもう死んで欲しいとか人の命をいきとしいけるもののいのちということを一回真剣に考えてみれば死ねとか迂闊な発言を平気で口にする事がどれだけ愚かしく疎ましく子供じみた行為であるかどうかがわかると思いますが子供の心を忘れない貴方が好きとか言われたら僕はいつまでも子供じみた行為を貴女の為に続けますようんこちんちん死ぬまでとか死ぬとか平気で口にするのは本当に馬鹿ですかとか悪態はやめて喧嘩しないで皆なかよく暮らしましょう本当に。
蛆虫のような思考そのものは綺麗なお姉さんの素敵な脛毛をなんでつるっつるになるまで剃ってしまうのか勿体無くて仕方が無いという麗しい性癖をお持ちの中村様の言葉で行うからだと本気で思っている人がいるとしたらどうかしているとまでは言わないにしてもやっぱり放出した白濁液を恥部のみならず腋や脛の毛という毛に擦りこんでそれから再び絡み合うという青臭い性癖はそれはどうなのかと思わざるを得ないのではないのでしょうかそういう場合もあるしそうではない場合もあるのだから言葉のみで陰毛の生え具合について思考をしているとすれば其の人の思考は其の人の言葉に関する知識或いは集めうる資料の組み合わせの範囲を越える事は無いのであってそれでも慣例的に別には良いとされている本質的にはどうかとおもうのですが判例主義のああまるで僕の人生は虱のようだと毎夜毎夜嘆き哀しみ枕を涙の海に浮かべたり沈めたりしている裁判官なんかの思考はそれでもいいのかもしれないですが未知なるどうでもいいようなどうしようもない世界観等に関してああでもないこうでもないと馬鹿丸出しで思考する場合はそれでは間に合わないじゃあ言葉以外の何を持って思考するのか?ほらその愚問がもう貴方の知識の範囲内でしかないので行った事の無い行こうとする気も無い所についていくら説明してもわかる訳が無いし伝わるわけがないのですだって貴方も僕もというか生きとし生けるもの死せるもの命なきもの森羅万象全てが馬鹿なんだから大馬鹿なんだから当然未知なるものの追求ですからオープニングからずっこけでとんでもない方向に進んで全く的外れだったり既に誰かが到達していたりする人の手垢のついた友人の前の恋人とセックスをするような或いは友人の現在の恋人と変態プレイに興じるようなその誰かと衝突したりとか労ったりとか色々あるのでしょうが新大陸発見ってそんなものでしょう到着してても気付かなかったりするし血で血を洗うような殺戮の歴史が自分以外の人を人とも思わない下劣極まりない僕ら素敵な人類の僕ら糞のような四方八方に悪臭放ち続ける人類の涙無くしては語る事が出来ない歴史なんですから『歴史はロマンだ』なんて血走った目で虚空を見詰めつつ甲高い耳障りな嗄れ声で叫んでいるような糞親爺は現実を直視していないというかものを見ることの出来る『目』本当についているのでしょうかその顔にあるのはガラス玉かなんかの縁日の景品の飾り物ですかまあどうでもいいような洟垂小僧の感性でしょうしこの当然犬畜生に遥かに劣る僕も含めた人類が理性的であるだなんて理想としてそうあったほうがいいのかもしれないですしそれを目標に据えるのはまあ御高説御立派ですこと崇高な事ですことですが目標はあくまで目標であって現状ではないのだから目の前に富士山が見えていて富士登山計画を立てていても今いる場所は富士山頂ではないのですしそんなこといっても仕方が無いですよ。まあそんなどうでもいいようなことで蛆蛆言うのはおやめください皆仲良くしましょうどうでもいいことを言っているのは僕なのですがそれは置いておいて。
存在を言葉で表現できる亡き娘から突然の年賀状が思考を言葉で表現できるのか六ケ所村泊川原の民家で存在も思考も頭の中も外も全ては混沌且つ整然と墜落して存在しているのだからそれを整然とした言葉だけで表現できる訳も無く「お母さん、お父さん、あけましておめでとう。今ごろ何をしているのかなー。楽しみです」或いは「事故なのだから仕方が無いのかもしれないが半分は僕のせいなのかも」と古より人はやりばの無い哀しみや憤りを表現する為に様々な手段を講じてきたが採算に渡り謂れの無い家宅捜索を受けた複数の男性はいずれも暴力団関係者とされるのだからはじめからそんな世界だと知って人を踏み躙り生きていく世界だと知って入ったのだから人類は特にポストカプセル郵便に当時小学五年生だった家族あてに出したものだったし具象と抽象の混沌の中揺らめきながら何かその一部でも表現したいと念じてきているいざ裁判になったからといって自分が殺されるから仕方なく人を殺したなどとぬけぬけとよくもまあ言えたものですし二十一世紀の自分がどんな生活をしているか楽しみにしている十一歳の少女の心情が私も家族ともども元気に新年を迎えることができました訳ではないのです心の底から憤りを感じずにはいられませんでしたが僕には何も出来ないのですから益々やるせないのでなかなか眠れないので喉が痛いので風呂に入って寝ます眠れないけど多分それでも寝る僕は馬鹿だから馬鹿のように鼾をかいて。
ふつうのひとがすごくサイケに。奥様ではない魔女のジニーを思い出しました。
夏草や長島茂雄の髭の跡上は大水下は大火事なーんだ。
『山肌ジャグワス』そう胸に大きく適度に変形されたゴシック体の青色赤縁取りレタリングで書かれた灰色の白色縦縞の野球のユニフォームを着た丸坊主の髭面の大男はバットがはみ出したスポーツバッグを前駕籠に積んだオバハン買い物御用達自転車傘立てオプションハンドルに装備済みを必死の形相で坂道を立ちこぎし僕の横を上っていった。僕は土曜日の昼過ぎに目覚めて所要の為地下鉄に乗り駅を降りて役所に向い歩いている途中だった。もう随分と寒く、僕は昔アメ横で買った黒いコートを羽織り更にマフラー手袋に帽子というほぼ完全装備だった訳で寒さで少し背を丸めながら坂を登っていたのですが、件の自転車の男は、随分と汗をかいていてユニフォームの脇は汗で灰色が黒ずんだ染みになっていました。で、あまりにも、はあはあと少し大仰なほどの声を上げながら自転車をこいで上ってきたものだから僕は思わず後ろを振り返ってしまい、そこに『山肌ジャグワス』の文字を見たのでした。一瞬目が合ったような気がしたけれども気味が悪かったので自転車の上ってくるであろうコースから1メートルほど右により、すれ違う際にあまり接近しないようにしました。そして彼は通り過ぎていきました。背番号は『38』。
役所での所用も済んだ僕は帰路につこうとしていた時、役所の一階の窓口が何か騒がしかったのでついそちらの方を見てしまいましたが何やらもめている様でしたのであまり関わり合いにならないでおこうと思ったのですがそこには先ほどの野球の男がいました。そして運悪く目が合ってしまいました。窓口の係員から僕に視線を移したその男は一直線に野球スパイクの音を役所一階ロビーにカチコチと響かせながら近付いてきました。僕は気味が悪かったのでそのまま立ち去ろうとしたのですが、カチコチと響くスパイクの音はカッカッカッとすばやくなったと思うとその男は僕の肩に手を置き、「すいません、ちょっと頼みがあるのです。困っているんです、お願いします」と今にも泣き出さんばかりの大声がスパイクの音に変わりロビーに響き渡り僕こそ途方に暮れるほど困ってしまいました。
どうもその男の言う事には、草野球の試合の為に市民グラウンド使用の申込みに来たが、お金を忘れてしまったという事で、どうしても今申し込まないとキャンセル待ちの人が使用権を持ってしまうのでお金を貸して欲しいという事らしいのです。僕はお金も大して持っていないので困るというと、そんなにお金は要らない、1500円なのでといい強引に僕の手を引き窓口まで連れて行かれました。そしてまあ仕方がないかと思い1500円を払うと彼は本当に嬉しそうな顔をして僕に感謝の言葉をくどいほどに述べました。僕はもういいですというのに。そしてお金は必ず返すから。とそしてこれから試合があるので急ぐので、と言い、自転車で坂を下っていきました。
良く考えると僕は彼の住所も名前も聞いてもいないし、僕も何一つ教えていないので、二度と1500円は戻ってこないのですが、まあどうでもいいやと思い坂道を下り駅に向かって歩きました。駅周辺では何か人だかりが出来ていて、何かと思うと交通事故のようで、道端にはくしゃくしゃになったどこかで見た自転車と大きく凹んだバンパーのトラックとそしてそのタイヤのあたりは一面血の海となっていてぴくりとも動かないうつ伏せに倒れた人の首はありえない方向に大きく曲がりその背番号は『38』。
洟提灯をふくらまそう。ルドンは寝ている。ゴッホは風邪をひいている。ムンクは耳を塞いでいる。果報は。
走ったりしても追いつかないので僕の僕自身はなかなか中身が無いので哀しい。務めて努めていくしかないのでそのようにいたしております僕は今日も頭の中に霞がかかったようで。
堂山町の行きたい店に行ったらいっぱいだったので別の店に行きました。
雨は冷たくふらふらと僕の頭の上に寄り掛かり一頻り嘆いた後で消えて行きました。人は皆明るく楽しくだけれどもいつか行った寿司屋はもうそこにはなくてどうでもいいような寿司屋に行きました。食べましょう。寿司を、と思ったけれども昔良く行っていた寿司屋はレイクに変わっていた。僕はいつでもお天気ばかり気にしていますそして空の色は晴れたり曇ったりで今日も哀しい色でした。
腐敗した左翼の死体が多量に詰まった曇天の空に居る鳥に問い掛けるように僕の口から出た誰も居ない空っぽの場末の溝鼠色に薄汚れた体育館に薄ら寒く響く音は何処迄続いているのでしょうか貴方には届いていますか。既に単なる存在と化してカチコチになってしまった彼のシッカロールを全身に纏ったように青白く美しい体を何も見えはしない目を塞いでそして見て震える舌を噛み千切らないように口にスプーンを数本噛ませそして猿轡を噛ませ何一つ喋ゃべる事が出来ないようにしながらバラバラに切断された男性の死体と砂糖をぐつぐつと一昼夜かけて丁寧に煮込んだ噛むような嫌な触感が口の中にじりじりと響く耳の奥に響く不愉快極まりない音に対して得も言われぬような快感を感じたと何の恥ずかしげもなく大声で怒鳴り続ける貴方は硬く冷たい死体と熱い浴槽と生ぬるいぐつぐつと一昼夜かけて丁寧に煮込んだ男性の頭部を入れた鍋に入浴し頬を上気させてマスターベーションしたことについて暗く貧しい寒村に生まれた少年の同性愛癖そして10年の軍隊歴を経た後に警官の職に就きしかしながらその職務のあり方に疑問を感じ職を辞した後職業安定所の中間管理職となり頻繁に発生する贈収賄で肥大化した自己と収拾と引っ込みのつかない妄想の動機は「さびしいから」。 人以外のあらゆる動物をこよなく愛しそして人を限りなく憎み全てを包括する世界を愛し人の作り出した歪んだ牢獄としての社会を憎み恨みがましくカチコチと音を立て続ける時間が響かない耳の奥深くに潜む小人達が衛生兵としてボスニアに駐屯中なので今はしかしながら余り無理は出来ないのです。とりわけ程好く媚びた満面笑顔の小人達は管理職に昇進しても労働組合活動に取り組んでおり死亡した鈍く錆びたカッターナイフを空高く投げ上げ次々に七色のカッターナイフを空高く投げ上げて怪我をする事もなく見事にジャグリングしている猫のメイクを施した哀しい瞳の大道芸人はその夢の中で腹を括って自分の将来をこの一芸に託そうと思い一日の大半の時間はその訓練に割かれて離れ離れの仔猫を血の海に取り出され放置されていた母猫の吐血した哀しく無念な表情に非常なショックを受けていました。 なまじ目隠しをされ万歳三唱しながら後ろ手に縛られた人として有るべき在り方を求め彷徨まよい続ける人として有るべき在り方を見付けられずに如何にしても動物に対する深い愛情を持ち続けているのですが中々遺憾ともし難い誘惑に囚われてばかりいるので漸く執拗に暗い影を引き摺り出され辞任を迫られて人として有るべき在り方を見付ける事が出来そうなような気がするつもりでいても僕は猫を心から愛していますので川に流れる石のように固まった柔らかく濡れて光る母猫の哀しい姿を見付けて僕はこの事を絶対に赦す事が出来ませんでした。幸いにして一命を取り留めた仔猫は今ではすくすくと大きくなりしかしながらどこかしらに母猫の哀しい陰をその姿に見て取ってしまうのは僕の心の在り方の為なのかそれとも既に仔猫ではない仔猫の本質に関わるものなのであるのか僕はあの忌々しい出来事の記憶をどう処理していいのか分からないまま価値観も定まらぬままカチコチとだらけた時間を刻みながら現在に至っています。
海辺に棲む豚。
くるくると自分の髪を右手と左手の人差し指と親指で交互に摘み扱きながら枝毛の感触を確かめながら昨日の昼の事を思い出して空の色の青かった事とか日差しの暖かかった事や夕日が西の空に沈んだ後に少しちらちらと降った雪がすぐに雨に変わった事とか思い出しながら、今夜も冷えるなあ、とか思ったり思わなかったり。
風は見えないので風なのです
雨に
赦して
赦さない
寒い
吉外